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  • 視覚効果にはどんな効果がある?人間に及ぼす影響と活用例を徹底解説!
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この記事では、視覚効果の定義や重要性、実用例などについて解説します。現実では目に見えない画面効果を実現させ、映像制作の可能性を広げるVFX。よく見聞きするけれど、詳しくは分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、色彩がもたらす心理的影響やアカデミー賞における視覚効果、今後の未来と展望についても解説します。視覚効果について詳しく知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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視覚効果とは?

普段見聞きしていても、いざどういったものなのかと聞かれると、上手く説明できない方も多いでしょう。ここからは、ゲームや映画、テレビ番組などで頻繫に用いられる視覚効果はどういったものなのか詳しく紹介します。

視覚効果の定義

視覚効果とはVFX(Visual Effects)のことで、コンピューターを使用して映像を加工する技術のことですワイヤーアクションの映像でワイヤーを消去し、実在しない恐竜や妖精を再現する際もVFXが用いられています。

VFXと混同されがちなSFX(Special Effects)は、撮影に特殊な効果を施す技術です。特殊メイクや火薬を使って爆発を演出する撮影を行うまでがSFXです。そして、撮影した映像を編集技術によって、より大きな爆発にするなど効果を入れることをVFXといいます。

視覚効果の重要性

視覚効果は、撮影するだけでは作り出せない効果を生み出すため、映画などの映像制作においてとても重要な役割があります。怪獣などの実在しないものを撮影した映像に加えることで、まるで存在する世界があるかのような作品を制作可能です。

また、視覚効果は、見せたくないものを消す役割もあります。写り込んでしまった人やものを消去するなど、映像を自然に見せることも完成度の高い映像を作るうえで不可欠です。このように、視覚効果は今ではなくてはならない加工技術となっています。

歴史と進化

VFXは映像技術が進歩するとともに、すさまじい進化を遂げてきました。ジョルジュ・メタリスによって1902年に公開された「月世界旅行」は、世界初のVFX映画といわれています。

1968年に公開された「2001年宇宙の旅」では、台詞を極力省き視覚表現で訴える作風が当時話題となりました。

「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」や、「タイタニック」など、多くの名作に視覚効果が用いられています。現在では、あらゆる映像作品でVFXが使われ、極めて現実的なフィクション作品が数多く生み出されています。

色彩がもたらす心理的影響

視覚効果と色彩がもたらす心理的影響はとても大きな関係があります。例えば、夏によく販売されている冷感グッズはどれも青や水色などの寒色が使われていて、赤や黄色などの暖色はあまり見かけません。ここからは、色彩と効果について紹介します。

色の心理的影響

色彩がもたらす心理的影響は、近年科学的にも明らかにされており、人の気分を変えて時には健康面に影響します。

色には、冷たい・温かいを表現する「寒色・暖色」や、軽い・重いを表現する「明度の高い色・低い色」があります。伝えたいイメージや雰囲気に合わせて色を選ぶことで、人に与える印象を操作できるでしょう。

こうした色彩がもたらす効果は、映像や広告・商品パッケージなど私たちの身近なところで活用されています。

赤、黄、青の視覚効果

色それぞれに視覚効果があり、どの色を使うかによってイメージが大きく異なります。代表的な赤、黄、青にはどのような視覚効果があるのか見ていきましょう。

視覚効果
情熱的でエネルギッシュなイメージ
警告色であり危険や注意を伝える
希望や幸運をイメージ
危険や注意を伝える
冷たさや静かさをイメージ清涼感を伝える興奮を沈めて落ち着かせる

赤や黄は活発的な印象を与えることから、栄養ドリンクのパッケージにもよく使用されている色です。また一方で警告色でもあり、三角コーンや踏切などにも用いられています。青は悲しみを表現する色でもありますが、冷たさや静かさを感じられる色です。

色彩の意味とその効果

次は、色の持つ意味と効果を見ていきましょう。日常的に使われる色にはどういった意味や効果があるのかを把握して、色を選ぶ機会に活用しましょう。

それぞれの色の意味

ここではそれぞれの色が持つ意味を見ていきましょう。日常的に使われることの多い色の意味は、次の通りです。

意味
情熱的、攻撃的、闘争心、勝利、興奮など
オレンジ陽気、温かい、温もり、賑やか、明るいなど
幸運、明るい、活発的、豊かさ、警告など
自然、癒し、健康、回復、生命力など
クール、水、眠り、冷たい、悲しいなど
上品、神秘的、高級、不安、ミステリアスなど
ピンク恋愛、甘い、かわいい、女性らしさ、愛情など
水色爽やか、清潔、洗練、開放感、自立など
暗闇、恐怖、孤独、高級、重厚感など
純粋、神聖、清潔、透明感、儚さなど
グレー不安、曖昧、迷い、都会的、高級感など
温もり、落ち着き、自然、堅実、地味など

彩度や明度、ほかの色との組み合わせなどによって、その色がもたらす意味や効果は異なります。それぞれの色にある意味は上記の通りです。

視覚効果において色がもたらす効果

続いては、色がもたらす効果を見ていきましょう。「寒色と暖色」「明度の高い色と低い色」のように、対比する視覚効果を持つ色があります。それぞれ対比する色でどのような効果があるか、代表的な色を以下の表にまとめました。

進出色と後退色進出色:赤やオレンジ、黄色など
後退色:青や青緑など
興奮色と鎮静色興奮色:赤やオレンジなど
鎮静色:青や緑など
派手と地味派手:彩度の高い色
地味:彩度の低い色
陽気と陰気陽気:明度と彩度が高い色
陰気:明度と彩度が低い色
柔らかいと硬い柔らかい:パステルカラーなど
硬い:濃い色、明度が低い色

高級感を演出する際は重厚感のある色を使ったり、ベビー用品には柔らかい印象を与えるパステルカラーが用いられたりします。このように、身の回りには多くの色がもたらす視覚効果が活用されています。

視覚効果と脳の関係

続いては、視覚効果と脳の関係を見ていきましょう。ここでは、視覚効果と脳の関係を以下の点から解説します。

  • 視覚情報の処理
  • 視覚効果が記憶に与える影響
  • 視覚効果と無意識の関係

それぞれ詳しく解説していきます。

視覚情報の処理

目から入る情報はすさまじい量ですが、私たちの脳は「見る」ものを選別する仕組みがあります。例えば、外でひとつの看板が目に留まった時、ほかの情報は遮断して看板の内容を得ます。この時に「まわりの情報が多く、看板の内容がよく分からない!」という方はいないでしょう。

目から入った情報は、脳に伝えるシナプスという細胞が、見たい情報をキャッチします。そして、周囲のシナプスは働きを低下させる仕組みがあることが明らかにされています。

視覚効果が記憶に与える影響

目から得た情報は、視神経を通って大脳、後頭葉で処理される仕組みです。私たちの脳は映像で表現された「見る」情報の方が、自分の持っている経験に紐づけて記憶できます。テキストやパワーポイントのような平面的に「読む」情報よりも、見る情報は優先される傾向にあります。

こうしたことから視覚効果が記憶に与える影響はとても大きいといえるでしょう。テスト勉強をする時、重要な部分にマーカーを引いたり赤ペンで書いたりする際にも視覚効果が活用されています。

視覚効果と無意識の関係

無関係の映像や画像を連続で見た時、無意識に関連づけてしまう心理作用をクレショフ効果といいます。都市の写真の後に、親子で散歩する人々の写真を見ると穏やかな住宅地を連想されるのもクレショフ効果の例のひとつです。

クレショフ効果はポジティブな連想ができる一方で、ネガティブな連想につながる恐れもあります。そのため、活用時には注意が必要です。現代では、テレビ番組やCMでもクレショフ効果を利用して多くの映像が制作されています。

視覚効果の実用例

ここからは、視覚効果の実用例を見ていきましょう。視覚効果は次のようなシーンで活用されています。

  • 映像作品
  • ゲーム
  • 広告
  • 食欲
  • 高齢者向け

それぞれの実用例から、視覚効果がどのように活用されているか確認しましょう。

映像作品に活用される視覚効果

視覚効果を活用した映像作品には、「ALWAYS/続・三丁目の夕日」や「シン・ゴジラ」など、数々の名作があります。

VFXは専門の技術を持ったVFXクリエイターによって制作されます。VFXクリエイターの主な役割は、CGと実写を合成したりイメージに合うように映像を加工したりすることです。国内外問わず現代の映像作品にはVFXはなくてはならない技術といえます。

ゲームでの視覚効果の影響

ゲームの世界で登場するキャラクターが使う魔法やパワーを可視化し、迫力のある作品にすることにも視覚効果が用いられています。

ゲームと映像作品との違いは、プレイヤーによる操作の有無です。操作で描写が変わらない映像作品と違って、ゲームはプレイヤーの操作に適したゲームエフェクトの描画が必要です。

操作の違いに合わせてレンダリングを行う処理方法を、リアルタイムレンダリングといいます。ゲームのシーンに合わせて効果的な演出を加えることで、没入性の高いゲームが完成するでしょう。

広告における視覚効果

交通広告などでよく見かけるデジタルサイネージ広告にも、視覚効果が用いられています。目に留まりやすく、情報拡散してもらえるような広告にすることでPR効果が得られるでしょう。

屋外などで見る大きな広告は、スケール効果やサブリミナル効果などの心理効果を活用しています。そうした心理効果以外にも、デザイン性が高く、印象に残るような広告はランドマーク効果もあるでしょう。

広告における視覚効果は、目立てば良いというものではありません。広告の目的を明確にして分かりやすくデザインすることが、広告における視覚効果の重要なポイントです。

食欲に与える視覚効果

赤や黄色などの鮮やかな色は血圧や脈拍数を上昇させ、食欲増進の効果があります。青や紫などの色は人間が青色のものを食べものと認識しないことから体温や血圧を下げ、食欲を想起させません。

こうした視覚効果から、ファミリーレストランやファストフード店の看板などは暖色系が多く使われています。

家庭でも料理の色や食器・ランチョンマットの色を工夫するだけで美味しそうに見せることが可能です。夏の暑い時期に食欲があまりない時には、敢えて冷たさや爽やかさを連想させる青や水色の食器を使用するのも良いでしょう。

高齢者向けの視覚効果の活用

平成21年の日本眼科医研究班の報告では、矯正視力0.5未満の視覚障がい者数は約145万人とされています。その中で約6割が65歳以上の高齢者です。ひとことで見えにくいといっても、視野が狭かったり光がまぶしく感じたりと、見えにくさは人それぞれです。

前後の分かりにくい洋服には、リボンや糸印を付けることで判断しやすくなるでしょう。市販のユニバーサルデザイン・バリアフリー商品を使用するなど、視覚障がいのある高齢者も生活しやすい工夫が必要です。

また、介護施設などで飾られている絵画などは、不安を和らげて癒しが与えられる効果もあります。

アカデミー賞における視覚効果

ここでは、アカデミー賞における視覚効果について解説します。数ある映画賞の中でも特に著名なアカデミー賞には、視覚効果の功績を称える賞もあります。歴代受賞作の中でも特に有名な作品とあわせて確認していきましょう。

視覚効果賞

視覚効果賞とは、アカデミー賞の部門のひとつで、最も優れた視覚効果を使った映画に与えられる賞です。2024年の第96回アカデミー賞では、山崎貴監督作の「ゴジラ-1.0」が受賞しています。

視覚効果賞の受賞作品はどれも非現実的な世界観が魅力です。受賞作品はもちろん、ノミネート作品もスケールの大きい見ごたえのある作品ばかりです。視覚効果に興味のある方は歴代作品を観てみることをおすすめします。

歴代受賞作の中で注目を集めた視覚効果を使った作品9選

ここからは、歴代の視覚効果賞受賞作の中でも、特に有名な作品を紹介します。ここで解説する映画は、以下の9作品です。

  • スター・ウォーズ
  • ジュラシック・パーク
  • タイタニック
  • マトリックス
  • ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
  • ベンジャミン・バトン 数奇な人生
  • アバター
  • エクス・マキナ
  • ゴジラ-1.0

スター・ウォーズ

「スター・ウォーズ」は、1978年6月に公開されたジョージ・ルーカス監督の作品です。第50回アカデミー視覚効果賞を受賞しました。スター・ウォーズは、長い年月を遂げた現代でも愛され続けている作品です。銀河系を舞台に迫力のある戦いを繰り広げる映像には、熱狂的なファンも多くいます。

シリーズ作でも第1作の、コンピューターでカメラの動きを制御する技術やCGを使った迫力のある戦闘シーンが見どころです。衣装デザイン賞や作曲賞なども受賞しており、スター・ウォーズの映画の内容を知らない人もテーマ曲は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ジュラシック・パーク

「ジュラシック・パーク」は、1993年7月に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督の作品です。知らない方も多いですが、ジュラシック・パークはマイケル・クライトンの同名小説を実写映画化した作品でもあります。第66回アカデミー視覚効果賞を受賞しており、音響賞や音響効果編集賞も受賞しています。

表現力が革命的に向上したCGが見どころで、リアルに再現した恐竜は今見ても迫力が感じられるでしょう。クローン再生された恐竜たちが、トラブルによって檻から放たれて大暴れする、手に汗握る作品です。

タイタニック

「タイタニック」は1997年12月に公開されたジェームズ・キャメロン監督による作品です。20世紀最大の海難事故である、豪華客船タイタニック号の悲劇を描いています。総製作費用2億ドルという巨額を投じた豪華な映画で、第70回アカデミー視覚効果賞を受賞しました。

タイタニックは監督賞や撮影賞、衣装デザイン賞など数々の部門を受賞した作品です。映画好きの方には特におすすめします。危険なアクションシーンには、モーション・キャプチャーが採用されています。CGキャラクターを、特殊な器具で読み取った人間の動きに合わせて動かす技術です。

マトリックス

「マトリックス」は1999年9月に公開されたキアヌ・リーヴス主演の作品です。監督はアンディ・ウォシャウスキーとラリー・ウォシャウスキーの兄弟で、第72回アカデミー視覚効果賞を受賞しています。

キアヌ・リーヴスを中心にカメラが円を描くように撮影するシーンを覚えている方も多いのではないでしょうか。このシーンはマトリックスの代名詞ともいえるほど有名なシーンです。また、香港アクション界のユエン・ウーピンをアクション指導に招き取り入れたワイヤーアクションなど迫力が感じられます。

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還は、2004年10月に公開されたピーター・ジャクソン監督の作品です。この作品は第76回アカデミー賞で視覚効果賞を含む11部門を総なめにし、タイタニックなどに並ぶ史上最多受賞の快挙を成し遂げました。

白亜の白寒都市の映像は採石場の実物大セットとミニチュア、CGを組み合わせて制作されています。「CGなどの特殊効果は、それと分からないように消す努力をした」とピーター・ジャクソンは後に語っています。

群衆シーンでは、実写に加えデジタル工房「WETA」が開発したソフト「マッシブ」が用いられました。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は、2009年2月に公開されたデビッド・フィンチャー監督による作品です。第81回アカデミー視覚効果賞を受賞しました。F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説を映画化した作品で、主演はブラッド・ピットが演じています。

80歳で生まれた男性が年を重ねるごとに若返り、0歳で生涯を終えるストーリーです。80歳から20歳までは全てブラッド・ピットが演じており、その特殊メイクやCGによる合成技術が見どころです。

CG画像のベースとなるダミーヘッドと彫刻は、日本出身の特殊メイクアーティスト・辻一弘が担当しました。

アバター

「アバター」は、2009年12月に公開されたジェームズ・キャメロン監督によるSF大作です。第82回アカデミー視覚効果賞を受賞した作品で、CGによる海の描写など3D技術を用いたことで当時話題となりました。

公開当時130ヵ国すべての国でオープニング1位を獲得し、映画史に残る記録を達成した作品です。22世紀の地球から遠く離れた惑星を舞台に、先住民と人間のDNAをかけ合わせた肉体・アバターが印象に残ります。

別世界に入り込んだような圧倒的な映像美は、今見ても魅せられてしまうことでしょう。

エクス・マキナ

「エクス・マキナ」は、2016年6月に公開されたアレックス・ガーランドが映画初監督を務めた作品です。視覚効果賞を受賞した作品で、脚本賞にもノミネートされています。主人公の男性プログラマーをドーナル・グリーソン、美しい女性型ロボット役をアリシア・ビカンダーが演じました。

制作費用は日本円にしておおよそ16億円でした。100億円を超える映画作品が数多くノミネートされる中で、低予算だったことが分かります。CGチームだけでなく、制作部門を超えた連携が低予算を感じさせないハイクオリティな作品を作りあげました。

ゴジラ-1.0

2023年11月に公開された山崎貴監督による「ゴジラ-1.0」は、第96回アカデミー視覚効果賞を受賞した作品です。日本人で初の快挙で、先述した「エクス・マキナ」をさらに下回る約15億円の制作予算で作られた作品でした。

ゴジラの生誕70周年を記念する作品で、日本で制作された実写のゴジラ映画としては通算30作目です。2023年12月に公開されたアメリカでは全米歴代邦画実写作品の興行収入1位を獲得しました。

限られた予算をどう振り分けていくのか、監督をはじめチーム全体が制作の初期段階から検討してきたことで完成した作品です。

視覚効果の未来と展望

ここからは、視覚効果の展望と将来を次の3つの観点から解説します。

  • 最新の研究と技術
  • 視覚効果の進化と未来
  • 視覚効果がもたらす新たな可能性

それぞれの内容から、より深いレベルで視覚効果について把握できるように努めましょう。

最新の研究と技術

視覚効果は高価なハードウェアやソフトウェアなどの機器が必要です。そのため、大手の制作スタジオでしか利用できないものでした。しかし、近年は小規模なスタジオや個人クリエイターでも、多額の投資をすることなく利用できるようになっています。

また、AIと機械学習がもたらす視覚効果は最新技術として扱われており、今後も増加していくことが予想されます。映画だけでなく、ゲームやVRなどさまざまな場面で私たちの生活になくてはならない存在になっていくでしょう。

視覚効果の進化と未来

現在視覚効果を用いた技術には高額な費用が必要であり、誰でも好きに利用できる効果ではありません。

しかし、将来的には日常の映像にも視覚効果が組み込まれる未来が近くまで来ています。そうなった時、何が本当で何が嘘なのか分からなくなる恐れもあります。こうした事態を前提とした教育も将来的には必要となるでしょう。

世界の視覚効果サービス市場は右肩上がりに成長を続けています。数十年で飛躍的に進化してきた視覚効果は、今後20年から30年では全く新しい技術が利用されている可能性もあります。

視覚効果がもたらす新たな可能性

視覚効果がもたらすデザインの可能性は無限にあります。ストリーミングサービスの増加や、VFXの需要増加を理由に、視覚効果市場は安定的な成長が見込まれます。

また、VFXの技術的進歩は、市場に大きな成長の機会を与えると期待されています。視覚効果市場の企業は、競争上の優位性を獲得するために、合併や買収などさまざまな戦略を練ることが予測されます。視覚効果は、世界的に有利な成長が見込まれるでしょう。

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まとめ

視覚効果は、映画だけでなく広告やゲームなど私たちの身の回りに用いられています。視覚効果を意味するVFXは専門的な技術を必要とし、ハイクオリティな映像の再現が可能です。

映像による情報が多くなった現代では実在しない世界を作り出せる技術が今後も発展していくことが予想できるでしょう。視覚効果がもたらす影響を、今後も楽しみましょう。