C&R Creative Academy

子どもの頃に抱いたゲームへの熱い思いを糧にゲームクリエイターに

クリーク・アンド・リバー社(C&R社)が運営するC&R Creative Academy(以下、アカデミー)責任者佐藤が、卒業生にインタビューして、本音で語ってもらうシリーズ。
今回インタビューした卒業生は、VFX/ゲームエフェクトコースの比田井さんです。
アカデミー開講間もないころに受講を決意され、現在も現役クリエイターとして活躍されています。
比田井さんがなぜエフェクトコースを選択したのかや、未経験からプロとして活躍し続ける秘訣を語っていただきました!


[インタビュアー]
C&R Creative Academy責任者:佐藤浩平、
VFX/ゲームエフェクトコース担当エージェント:谷津郁花

[インタビュイー]
VFX/ゲームエフェクトコース卒業生:比田井さん(2019年8月卒業生)


ゲームに対する熱量からゲームクリエイターを志す

佐藤(C&R Creative Academy責任者)※以下、佐藤:
当時(2019年)のエフェクトはあまり進出していない職種でした。比田井さんがエフェクトを選ばれた理由やきっかけを教えてください。

比田井さん(卒業生)※以下、比田井:
『ファイナルファンタジーシリーズ』の召喚獣や必殺技の演出を自分で 作ってみたいと思ったのがきっかけです。
キャラクターが発動した効果を、瞬間的に表現できる演出が魅力的でした。

アカデミーの説明会で他の職種があると知ったのですが、気持ちは揺るがずエフェクトがいいと直感で選択しました。
全体的なゲームの構造を知った今でも、他の職種に心移りはせず、エフェクト1本で頑張っています。

佐藤:
ゲーム業界に進むなら、直感的に「エフェクトでいきたい」と思ったんですね!昔からゲームが好きだったんですか?

比田井:
もちろん昔からゲームが好きだったんですが、親がゲームに厳しい人でした。週に1回30分しかやらせてもらえなかったんです。

佐藤:
短っ!

比田井:
僕は幼い頃からピアノを習っていて、妹とピアノを交代する間の週に1度30分だけゲームをやるというルールでした。
その反動もあって、ゲームに対する熱意や意欲が高まったのだと思います。

佐藤:
ゲームに対する憧れや熱意から挑戦されたってことですね。比田井さんのようなきっかけで入校されるアカデミー生は多いです。

比田井:
そうなんですか! 大学では接客業を経験し、その延長線でホテルに2年半勤めました。
仕事に関係なく、30歳までに留学して英語を習得したいと考えており留学しました。

帰国後、自分がやってみたいと思ったのが、昔から興味があったゲーム業界だったんです。
しかし、僕はゲーム関連の専門学校やアート系の大学出身でもありませんから諦めていました。
それでも未経験から挑戦できる場所をネットで探し、アカデミーにたどり着きました。
未経験でも基礎から就職まで手伝ってくれるアカデミーに応募してみようと思ったのがアカデミーを選んだきっかけです。

▲2019年8月卒業時のデモリールより抜粋。まさに、『ファイナルファンタジーシリーズ』の召喚獣の必殺技を彷彿させる作品。

ランチの誘いは断らなかった

佐藤:
完全無料でエフェクトデザイナーになれるって知ったとき、「怪しいぞ…」「ブラックな企業に就職させられるのではないか?」とか不安に思いませんでしたか?

比田井:
会社名も存じ上げていなかったので、怪しさはありました。
ですが、資料や説明会に参加してみて、先輩方の作品のクオリティーや、アカデミーの方と話したことにより信頼度が高まりました。
もし怪しければ先輩方の作品に表れますし、佐藤さんが説明会で「本気の人だけ来てください!」なんて言いませんからね。

佐藤:
たしかにね。説明会で安心感を得たということですね。実際にエフェクトを勉強してみて、本気さを感じていましたか?

比田井:
はい。初めは教本そのままの作品を作っている感じがありましたが、先輩方に相談しながら本気で試行錯誤して作業したおかげで成長を実感できました。
また、両隣に先輩が座っていたので、先輩の作業をチラ見してました。(※2023年現在はオンライン受講のみ実施 )
「すごいことやってんな!」と感じていたので、とても刺激になっていましたね。

佐藤:
独学でやっているときよりも、進み具合はよかったですか?

比田井:
断然に違いますね。まず、アカデミーには積極的な姿勢が求められているのは間違いありません。
スキルアップのためには、いかに自分から積極的に聞きにいくかが重要でした。そういったところでは、仕事になっても変わりませんね。
「貪欲にいく姿勢」は大事だと感じています。

佐藤:
アカデミーでは、自主的に聞きに動くっていうことをかなり意識していたということですね!

比田井:
もちろん、自ら考える時間も大切ですが、あまり煮詰まり過ぎても時間の無駄です。見切りをつけて聞きに行くことも大事だと思います。

佐藤:
比田井さんはアカデミーで、スムーズに進んでいた印象があります。自主的に動くこと以外にも、意識していたポイントってありますか?

比田井:
先輩方との関係性を大切にしていました。ランチに誘われたときは断らず、コミュニケーションをとることで、話しやすい環境を作ることができます。
これはアカデミーだけでなく、仕事でも同じことが言えますね。

佐藤:
スキマ時間を活用して、先輩と繋がることを意識していたのですね!

ゲームをする目的が変わった

佐藤:
プロとして意識が変化したところはありますか?

比田井:
もちろん仕事ですので、得意ではない制作もあります。ですが、苦手分野を克服する機会になりますから、それはそれでよいと考えるようにしています。
不得意なことでも、突き止めていく面白さを感じられるようにもなりました。選り好みせずにやることが「クリエイター」として大切だと思います。

佐藤:
今も業務時間外で勉強することはありますか?

比田井:
ありますね。実際にゲームをやってエフェクトを参考にしていますし、業務以外でも作品を制作してアウトプットしていますよ。
昔と違いゲームをやる目線が変わってしまいましたが、エフェクトをどのように作っているのか研究する材料にしています。
他にもアニメも見るようになり、コンマ単位でアニメーションをカットして勉強しています。

インプットの量を増やしていけば、自分の引き出しが広がっていくのです。
似たようなものを自ら作ってみることで、スキルアップの糧になっていると思います。

佐藤:
見るコンテンツが増えるほどインプットが増えていき、仕事に直結していくということですね。
プロになって3年ほどが経過しましたが、エフェクトはやればやるほど奥が深いと感じますか?

比田井:
はい、学んでも学びきれません。 現在使っているソフトが何年後かにはデフォルトでない可能性があります。
最先端の技術情報を収集し、新たなやり方を学ぶ必要性があると思っています。プロのクリエイターになったからこそ、その奥深さを感じます。

佐藤:
そうですよね。日々勉強していかないと追いついていくことが難しい業界ですからね。

▲謙虚で丁寧にお話される中に、普段クリエイターとして大切にされている強い信念を感じました。

エフェクトデザイナーへの転職で充実している日々

佐藤:
前職と比較して、時間の使い方や充実感は違いますか?

比田井:
自分が作ったものが世に出た時の反応や上司からのお褒めの言葉、ユーザーの声が聞けることがやりがいに感じられますし、励みにもなっています。
ですので、前職と比較しても充実感が違います。

直近で携わった作品だと、『ライブアライブ』というゲーム作品や『ONE PIECE ODYSSEY(ワンピース オデッセイ)』にも関わっています。
自分のエフェクトがどれだけ使われているのか、ユーザーからの評価、エンディングロールに自分の名前が載っているってのことも嬉しいですよね!

佐藤:
比田井さんから見た、エフェクトの面白さってなんでしょうか?

比田井:
エフェクトの面白さは1から起承転結を作り、自分の中でいいと思ったときにやりがいを感じられます。
なおかつ、上司からスルッとOKがもらえたときもプラスになっています。

佐藤:
いいですね!比田井さんの将来が楽しみです。

1歩を踏み出せる人は「やる気」があるかどうか

佐藤:
未経験からでもやれるっていう点では、エフェクトはおすすめですか?

比田井:
業界の人口がまだまだ少ないですし、輝いていけるのでおすすめです!
キャラデザインは競争率が激しいので、ゲーム業界の挑戦で迷っているならエフェクトを選択するのもありだと思います。
僕は未経験でしたが、アカデミーは基礎から学び就職までサポートしてくれます。
就職したときは、実力不足で壁に当たったこともありましたが、経験しないとわからないところではあります。
30歳を過ぎていたとしても、興味と意欲があればできるのではと思っています。

佐藤:
アカデミーのサイトを見て迷っている方がいたら、どのように声をかけますか?

比田井:
僕の身近にも「ゲーム業界を目指そうかな?」と二の足を踏んでいる方がいました。
「本気ならやってみたらどうかな?」などと僕なりの意見をお伝えしたことがあったんです。
ですが、やってみたいという気持ちは「きっかけ」でしかありません。その後は自分で調べたりして深掘りしてみる必要があります。
1歩踏み出すことができる方っていうのは「やる気」があるかどうかだと思います。

佐藤:
ありがとうございます。

谷津(エフェクトコースエージェント)※以下、谷津:
モチベーションを継続して保ち続けるコツはありますか?

比田井:
僕は、「エフェクトが好き」という他にないと思います。 熱意があるからこそインプットに時間をかけられますし、それを仕事に活かそうと思うものです 。

谷津:
比田井さんの言葉を聞いて、別のエフェクトデザイナーさんも「好きじゃないと厳しい」と言っていたことを思い出しました!

▲今回インタビューに応じてくださった比田井さん、ありがとうございました!

取材後記

比田井さんのエフェクトへの情熱と意欲を語っていただきました。
未経験からプロになった現在でも、アカデミーで培った自主的な姿勢を大切にして、さらにスキルアップを目指されているのですね。今後の更なるご活躍に期待です。

アカデミーでは授業料完全無料で、就業後に活かせる実践形式の授業を行っております。
気になる方や少しでも興味がある方は、 こちらから随時説明会を開催しておりますので、ぜひ参加してみてください。

文:小川翔太
画像キャプション:アカデミー運営

関連記事