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無料でCGの制作スキルが学べ、就職支援までしてもらえる『クリエイティブアカデミー』。
受講料や違約金、退会金が一切かからない本当の『完全無料』。初心者でも短期間で即戦力まで育てる環境が整っています。
その中でもCGブラッシュアップコースは学生の就職に特化した講座で、CG作品制作からポートフォリオ制作を指導しています。
2023年4月には3名の受講生がプラチナゲームズ株式会社に就職。同期の3名と、アーティスト職(CGデザイナー)の採用と新人研修/教育を担当されている同社の工藤さんにお話を伺いました。
【プロフィール】
工藤さん(プラチナゲームズ株式会社VFXアーティスト。プラチナゲームズには立ち上げから関わる。現在はアーティストの新卒採用、新人研修/教育の責任者も兼任。)
百瀬さん(名古屋造形大学造形学部卒業)
三木さん(同志社大学経済学部卒業)
長田さん(専門学校国際理工カレッジゲームクリエイター科卒業)
【インタビュアー】
前田(株式会社クリーク・アンド・リバー社 C&R Creative Academy CGブラッシュアップコース担当者。エージェントとして就職活動の際のキャリア支援も務める。)
目次
前田(CGブラッシュアップコース担当)※以下、前田:
プラチナゲームズ株式会社に同期入社した3人にお話を伺います。「CGブラッシュアップコース」を知ったきっかけや受講の理由を教えてください。
百瀬さん(卒業生)※以下、百瀬:
大学の先輩で受講している方がいて知りました。大学のコースはCGがメインではなかったので、一緒に相談しながら学べる仲間がほとんどいなかったんです。そんな時に先輩にこの講座について教えてもらい、受講生の作品を見てみるとどれもレベルが高い作品ばかりでした。そういう人たちと話しながら勉強できたらスキルアップできるのではないかと思いました。
三木さん(卒業生)※以下、三木:
僕は経済学部に通っていて、独学でCGを学んでいました。レベルを上げるために学校を検索していて見つけました。僕もX(旧Twitter)などで受講生の作品を見て、このレベルの高さならきっと力になると思えました。
長田さん(卒業生)※以下、長田:
最初に知ったきっかけは、専門学校の先生がブラッシュアップコースの受講生の作品を紹介してくださったことでした。その時はそのままになってしまいましたが、レベルアップしたいといろいろ調べているときに思い出して、自分もこんな作品が作れたらと思い応募しました。
前田:
実際に受講して、ブラッシュアップコースの授業の雰囲気はいかがでしたか。
百瀬:
先生が前に立って教える授業をイメージしていたんですが、全然違いました。自分の作品を見てもらってアドバイスや意見をもらう場という感じですね。
三木:
その通りですね。大学でいえば講義というよりはゼミ。自主性の高い熱量あるゼミみたいな感じで、各々が作品に対して意見を言い合うような形が多かったです。
長田:
生徒主体で進んでいきますね。作品へのフィードバックもありますし、CGに関する情報も教え合えるような感じです。もちろん先生からのアドバイスもあります。
前田:
先生が厳しいという声もありますが、いかがでしたか。
百瀬:
生徒がよい作品を作れるようになるために妥協はしない、という先生だと思います。厳しいといえばそうかもしれませんが、妥協なくきちんと指導してくれるから力がつく。ありがたいですよ。
三木:
大学や専門学校の予定と重なったりして進捗が出ないときは、それに一定の理解は示しつつも、タスクの優先度やスケジュールの決め方のどこが良くないかを指導してくださる厳しさがありましたね。
前田:
講座を受けて、作品作りにはどんな影響がありましたか。
三木:
自分では気づかない視点で作品や作業手順にアドバイスをもらえて、作品がどんどんよくなっていきました。先生からだけでなく、他の受講生からも指摘をもらえたのは大きかったと思います。
前田:
他の生徒から指摘されて嫌だなと思うことは?
三木:
言われることより、自分の作ったものがよくなっていかない方が嫌ですから、指摘されてネガティブな気持ちになることはありませんでした。
長田:
指摘はありがたいです。自分一人では、全体が見えていなかったり、細かい部分の見落としがあったりするもので、他の人から意見をもらえることで、的確に修正して作品づくりができました。
前田:
ポートフォリオづくりではいかがでしたか。
百瀬:
佐藤先生はCGのポートフォリオのつくり方についての本を出しているくらいですから、本当に勉強になりました。さらに講座の卒業生のポートフォリオ20名分くらいを見ることができるのがよかったですね。ポートフォリオ制作には1か月くらいかけましたが、毎日それを見ながらつくっていました。
前田:
作品とポートフォリオづくりで苦労したことや、その克服方法も教えてください。
百瀬:
講座では就活でアピールできるレベルが求められるので、「そんな細かいところにも指摘が入るのか」と最初は戸惑いました。指摘をひとつひとつ地道に直す他、他の人が受けているアドバイスも自分の作品に生かしていました。
三木:
僕は独学からのスタートだったということもあり、ソフトの操作がわからないとか、作品のアイディアが思いつかないといったことで苦労しました。講座の最初の雑談時間に、みんなが情報を共有してくれて、それが突破口になることがよくありました。
前田:
雑談ではどういうことを話すんですか。
三木:
本当にいろいろですね。面白かった映画とか漫画、発売が楽しみなゲームの話、X(旧Twitter) で見かけた操作方法の豆知識とか。そんな雑多な情報を共有していました。
長田:
作品制作の中で全然進捗が進まない時があって、自分ではどうして進まないのかわからなくてとてもきつかったのですが、そういう時に先生や他の受講生から何度もたくさんのアドバイスいただけたことが励みになりました。そのおかげで今があると思っています。
前田:
続いては就職活動のお話を伺います。就活で苦労したことは?
百瀬:
前田さんのサポートが手厚かったので、そんなに苦労したことはなかった印象です。1点挙げるとしたら、就職が決まる時期が遅くなりがちなところでしょうか。
新卒採用だと、大学3年生の内に内定が決まることが多いと思いますが、講座ではアピールできる作品ができてから就活に入ります。僕は10月頃に決まり、それまで少し不安でしたが、多くの先輩が実績として皆さん就職しているので、そんなに怖がることはないと思いますよ。
三木:
僕は経済学部で芸術系の学部ではなかったので、ポートフォリオの完成までに時間がかかり、就職が決まるタイミングが特に遅かったと思います。
もう就職が決まっている友達みんなで遊びに行くっていう日に自分だけは面接だったり。 僕はそんなに気にしませんでしたが、人によるかもしれません。それよりも志望動機で何を書けばいいかわからないとか、書類関連で最初は迷いました。
長田:
面接が一番苦労しました。前田さんにも何回も練習していただきましたよね。なかなか”自分”を伝えることができなくて、自分でも「まずいな」と思いましたし、自己分析も面接練習も何度も繰り返しました。その甲斐があったのか、本番ではうまくアピール出来たと思います。
前田:
今も少しお話が出ましたが、私がエージェントとして受講生の皆さんの就職活動サポートをしています。役に立ったサポートはありましたか。
百瀬:
たくさんあるゲーム開発会社の中から、どこに応募したら良いかわからなかったのですが、自分の作品のテイストや好きなゲームの世界観を考慮した上で、提案してくれたのがありがたかったです。
三木:
さっきもお話しした書類作成でも助けていただきましたし、面接練習もよかったです。話す時のクセ、カメラ目線など、自分では気づけないところを教えてもらえました。
長田:
面接練習は、三木さんが言うように、目線や表情もそうですが、僕の場合は敬語や言い回しなどでの指導が役立ちました。
前田:
エージェントとしては、指導というよりは、それぞれが持っているものを引き出すということを考えてサポートしています。会社選びの話も出ましたが、皆さんどんな基準で選んでいましたか。
百瀬:
まず最初に、その会社がつくっているゲームが、自分がすごいと思うゲームなのかということ。そして、福利厚生、給料など。もうひとつ、新入社員でも意見が出しやすい会社かどうかも重視しました。
三木:
将来性は見ていました。たとえば、プラチナゲームズなら、実績を積みつつ今後パブリッシング事業にも舵を切っていくというところに魅力を感じました。
長田:
まずは自分の好きなゲームを作っている会社であること。積極的に意見が言い合える環境があることも重視しました。会社のホームページを見たり、面接で質問したりして環境を把握していました。
前田:
現在は皆さん研修中ということですが、どんなことをやっているのか、講座で学んだことで役立っていることも教えてください。
百瀬:
講座のクラスは、「背景」と「キャラ」だけで、僕はずっと背景をやっていましたが、ここではアーティスト職だけで8つのセクション職種に分かれていて、研修で順に経験していきます。全くやったことないような内容もあり楽しんでいます。
講座では、「なぜこれをこうつくったのか」説明することを常に求められていたので、今も先輩方に作品を見ていただくときに、意図をしっかり説明するようにしています。そうすると意図を汲みとったアドバイスをもらえるので役立ちますね。
三木:
周りの同僚が力のある人ばかりで、自分にはない物の見方をしていたりして刺激的です。もっと頑張らないといけないと思います。講座では、アニメーションの動きやエフェクトで、動きの順番などを細かく観察して自分の作品に反映させることを指導されましたが、そういう細かい分析と観察の力は今も役立っていると思います。
長田:
コンセプトアートを書いたり、UIに携わったり、未経験のことも学んでいます。自分の職種以外のことを知っていることは、ゲーム制作をする上では大事なことだと思うのでとても良い機会です。
前田:
ではここからは、プラチナゲームズでアーティスト職の新卒採用、新人研修/教育に携わっていらっしゃる工藤さんにお話をうかがっていきます。今年はCGブラッシュアップコースから3名採用いただきましたが、どのように評価いただいたのでしょうか。
工藤さん(プラチナゲームズ株式会社)※以下、工藤:
作品のクオリティが一定の水準以上であることはもちろん、ゲームを作りたいという気持ちが感じられたという点です。やっぱりゲームを作っている会社なので、絵やCGをつくることにしか興味が無いという人は厳しいと思います。
前田:
その他の評価ポイントもうかがえますか。
工藤:
自分の作品へのこだわり、自分の好きなものや興味のあるものが作品に盛り込まれているかを見ています。模写がうまい、リアルにつくれるというだけでは厳しくて、自分で考える力やオリジナリティがあるかどうかを作品から判断します。3人の作品からはそれが感じられました。
もちろん人柄も考慮します。積極的に意見を出してくれそうな人なのかといった、コミュニケーション能力も見ています。それは開発の現場に入った際に黙々とアセットをつくるだけではなく、「もっとこうしたらゲームが面白くなるのではないか」とアイディアを出してくれる人を求めているからです。
前田:
先ほど、3人に会社選びのポイントを聞きましたが、工藤さんからもプラチナゲームズの魅力をお話しいただけますか。
工藤:
僕自身は、オリジナルゲームの製作に関われるという理由でプラチナゲームズに入りました。昔は、ゲームを1本つくるのにかける時間は1年程でしたが、今は2〜3年、場合によっては5年など長いスパンになってきています。つまり、自分の人生で制作に携われるタイトル数が減ってきているという時代になっていると思います。そんな時代に1本でも多く人の心に残るようなゲームの製作に関わりたい、オリジナルタイトルで面白いと言ってもらえるゲームを作りたいと考えました。そういった意味でプラチナゲームズはとても魅力的な会社だと感じています。
前田:
研修中ではありますが、福利厚生や社内の雰囲気など皆さんが今感じているプラチナゲームズの魅力を教えてください!
百瀬:
では、福利厚生の部分で、会社が契約しているジムを無料で使えるのがいいですね。ゲーム開発していると 、ずっとパソコンに向かっていて体を動かさないので嬉しい制度です。
三木:
僕も福利厚生になるのですが、栄養バランスの取れたお弁当が会社からの補助があるため230円と割安でで注文できるんです。ジムの利用と合わせれば、ゲーム業界にいながら健康的な生活を送れるんじゃないかと思っています。
長田:
では、会社の雰囲気で、どのセクションでの研修も、自分の出した案や意見を先輩方や担当講師の方が「面白いね」と前向きに捉えてくれるんですよ。そこから「さらにこっちの方向性でいったらよくなるよ」と伸ばしてくれます。
前田:
研修中は、アーティスト職の全部のセクションを経験してもらうということですが、その制度の狙いはどういうところにあるんですか。
工藤:
ひとつは未経験の職種について、才能を掘り起こすという狙いがあります。自分にどんな才能が眠っているかは、やってみないと本人もわからないですから。もうひとつは、自分の配属されていないセクションがどんなことをやっているのかを知っている方が良いというところです。セクションの垣根なく意見を出しながらゲームを作っていくスタイルなので、他の職種への理解があればより業務がスムーズになることを期待して取り組んでいます。
前田:
では最後に、CGブラッシュアップコースの受講を迷っている人に向けて、一言お願いします。
百瀬:
「無料」を怪しいと思う人もいるかもしれませんが、怪しくないです!(笑)CG・ゲーム業界に行きたい気持ちがあるけれど一人で勉強するのは不安という人は、絶対受講するといいと思いますね。会社に入ってからも役に立つ力がつきます。
三木:
僕自身が独学でスタートしましたし、独学をしていて受講をためらっている人には絶対おすすめです。周囲からアドバイスを受け、知識を得られる環境は成長できます。
長田:
本当にやる気のある志の高い人たちが集まっている場所です。そういう場所にいると自然とやる気も出るし、モチベーションも高まります。周りに同じ目的意識を持った人がいない人に特におすすめです。
前田:
ありがとうございます。では最後に、工藤さんから、プラチナゲームズへの応募を考えている人にメッセージをお願いします。
工藤:
今日のお話に出たように、いろいろなスタッフが意見を出し合ってゲームを作り上げていく会社です。とても良いことですが、逆の見方をすれば、意見を出し合った分だけ責任が伴うという事になります。またオリジナルタイトルをつくれるということは、制作過程でトライアンドエラーを繰り返すことになります。それはOKが出たものに修正を加えたり、作ったけれど採用されないということも起こります。そういった色んな側面を理解した上でご応募いただければ嬉しいです。
前田:
皆さん、本日はありがとうございました。